『華麗なるスパイス』から学ぶ中国語と感想(第18話)【玉の輿】

こんにちは、辛党Rです。

台湾ドラマを見て夫と中国語(台湾華語)を学ぶシリーズ、なんと9カ月ぶりに更新していませんでした。甘党夫がふたたび中国語勉強を始めたので再開します!

今回は台湾ドラマ『華麗なるスパイス』(原題:極品絕配)第18話から、面白いと思った台湾の中国語(台湾華語)表現、単語、文化とあわせて、感想を紹介したいと思います。

<以下ネタバレにご注意ください>

第18話「麻雀變鳳凰」

  • 台湾華語(中国語)慣用語:麻雀變鳳凰
  • 発音:ㄇㄚˊ ㄑㄩㄝˋ ㄅㄧㄢˋ ㄈㄥˋ ㄏㄨㄤˊ/má què biàn fèng huáng
  • 日本語訳:低い地位や身分から一夜にして高い身分に転身する。「玉の輿に乗る」の意味でよく使われる。

前回の第17話では、廷恩(ティンエン)が嘘をついて「芬青(フェンチン)は私の婚約者だ」と記者会見で宣言してしまいました。そのことを知った夜市の仲間たちは、「フェンチンがティンエンと結婚したら玉の輿だ!」と盛り上がり、少威(シャオウェイ)だけ悲しそうな顔をします。

画像はすべて「極品絕配|Vidol TV」より引用

ここでみんなが言っている「麻雀變鳳凰」は、直訳すると「スズメ(雀)が鳳凰に変身する」意味になりますが、ちっぽけで茶色っぽいスズメが巨大かつ華やかな鳳凰に転身することから、「地味な女の子が綺麗な女性に成長する」「貧しいシンデレラがプリンセスに転身する」「玉の輿に乗る(貧しい身分の女性がお金持ち、貴人の奥さんになる)」などの意味を表しています。

私はスズメのことを可愛いと思っていますが、やはり珍獣の鳳凰とは比べ物にならないのですね。

ちなみに、1990年に公開された『プリティ・ウーマン』(原題:Pretty Woman)という映画は、台湾では『麻雀變鳳凰』という題名に訳されています。ウォール街の実業家が売春婦と出会い、次第に惹かれ合う姿を描いたシンデレラストーリーが、まさに「麻雀變鳳凰」の五文字に凝縮されています。

第18話「嫁入豪門」

  • 台湾華語(中国語)単語:豪門
  • 発音:ㄏㄠˊ ㄇㄣˊ/háo mén
  • 日本語訳:裕福な家、豪族、お金と権力を持った家

続いて「玉の輿」の別の表現です。中国語の「豪門」はお金や権力を持った家のことを指します。日本語にも豪族という表現があるのでイメージしやすいですね。

ドラマ内のセリフ「嫁入豪門」(ㄐㄧㄚˋ ㄖㄨˋ ㄏㄠˊ ㄇㄣˊ/jià rù háo mén)は、「豪門(豪族)」に嫁入りする、つまり「玉の輿に乗る」ことを指します。「嫁入+豪門」のセットでよく使われるので、他のニュースやドラマでも同じ表現を見るかもしれないです。

なお、その前のセリフ「飛上枝頭」(ㄈㄟ ㄕㄤˋ ㄓ ㄊㄡˊ/fēi shàng zhī tóu)は、「木の枝の上まで飛んでいく」という意味。前述した「麻雀變鳳凰」のスズメが枝の上までひとっ飛びし、華麗に転身することを比喩しています。

複数もの表現でフェンチンの「玉の輿」を想像する夜市の愉快な仲間たち、何度も強調するあたりからみんなの盛り上がりを感じます。そしてみんなの興奮をよそに、シャオウェイの顔はますます暗くなります。

この三角関係(四角関係?)はどうなるのか?続きはまた次回!


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