- 2021年1月17日
- 2022年2月13日
『返校』ドラマ版:台湾歴史「白色テロ」の史実や、映画『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』との比較
台湾ドラマ『返校』(Detention)は、台湾歴史「白色テロ」の不安や恐怖を描きつつ、最後に希望も感じさせる傑作だ。本記事では『返校』のモデルとなった史実や、同じく白色テロを扱った歴史上の名作『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』との類似点を見ていきたい。
台湾ドラマ『返校』(Detention)は、台湾歴史「白色テロ」の不安や恐怖を描きつつ、最後に希望も感じさせる傑作だ。本記事では『返校』のモデルとなった史実や、同じく白色テロを扱った歴史上の名作『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』との類似点を見ていきたい。
台湾ドラマ『返校』では、白色テロの歴史要素や心霊ホラー要素に加えて、民間信仰や道教など、台湾文化の特徴が多く登場する。前回の記事では、地縛霊となった先輩方芮欣(ルイシン)や降霊術「筆仙」について紹介した。今回は程文亮一家が営む寺廟「城隍廟」を中心に、台湾民間信仰における鎮魂儀式や擲筊(ポエ占い)について紹介したい。
台湾ドラマやゲーム『返校』では、白色テロの歴史要素や心霊ホラー要素に加えて、民間信仰や道教など、台湾文化の特徴が多く登場する。今回はドラマ内に出てくる台湾民間信仰のうち、先輩方芮欣(ルイシン)が怨霊になった理由や、学生たちが行った降霊術「筆仙」について紹介したい。
Netflixの台湾ドラマ・天巡者と返校には「城隍」(城隍爺)という台湾の神様が登場する。城隍は台湾人なら誰でも一度は聞いたことがある有名な神様だが、「土地の神様」と、「冥界の司法官」としての役割を担っている。本記事では、城隍の由来、歴史や役割、同じく土地を守る神「土地公」との違いについて紹介する。
ホラーゲームをもとに製作された台湾ドラマ『返校』は、過去に台湾で起きた「白色テロ」をテーマに物語が進み、随所から「白色テロ」当時と同じような出来事が見られる。そこで今回は、ドラマ内で見られる白色テロの象徴「禁書」「禁歌」「鬼札(幽霊札)」「監視・密告」について考察していきたい。
台湾ドラマ『返校』(Detention)は、同名のホラーゲームに基づく作品で、他にも映画版がすでに公開されている。台湾歴史上の出来事「白色テロ」を題材に、2017年に開発したゲームが大ブームとなり、2019年には映画が公開されている。では早速、ドラマ版『返校』が描く時代背景、あらすじや登場人物について見ていこう。