台湾風「皮蛋痩肉粥」VS. 日本風「卵雑炊」、時短で美味しいのはどっち?【大同電鍋レシピ付き】

この前(といってももう一か月前だが)夫婦で胃腸炎になり、一週間ほどごはんを食べるのに困っていた。お粥ばかり食べて少し飽きてきた頃に、「そういえば台湾の奥さんや、日本の奥さんは、看病の時にどういうご飯を作るんだろう?」とふと思ったので、日本と台湾の代表的なお粥を作ってみることにした。そして、日本人夫はどっちの方が口に合うのか、対決させてみたくなった。

今回対決するのは、日本のお粥代表「卵雑炊」と台湾のお粥代表「皮蛋瘦肉粥(ピータンと豚肉のお粥)」。評価のポイントは、味の美味しさはもちろん、胃腸炎の時も食べれるのか、そして体調不良の時でも手軽に作れるのか、である。さあ、甘党の夫は美味しく食べてくれるかな?

台湾の「皮蛋瘦肉粥」

まずは先攻「皮蛋瘦肉粥」。「皮蛋瘦肉粥」というのは、ピータンと脂身が比較的少ない豚肉で作られるお粥である。元は「広東粥」といって、広東省・香港あたりにあるお粥の一種だが、台湾でも屋台やお店でよく販売されており、朝食や夜食でも人気の一品なのだ。

今回は胃腸炎だったので、豚肉は消化しやすそうな挽肉に変えて作ってみた。簡単に作り方をご紹介しよう。

材料(2人前)

  • ピータン(2つ)
  • お米(1合)
  • 豚肉(150g)
  • ネギ(少々)
  • 塩(大さじ1/2)
  • 胡椒(少々)
  • 水(10杯)

作り方

1. 豚肉に塩大さじ1/2を入れて、15分ほど漬けておく。

2. ピータンはナイフやフォークなどで細かく切る。ネギも刻んでおく。

ここで台湾式「大同電鍋」の登場。この前テレビでも紹介されたが、台湾では一家庭に1台あると言われる国民的電化製品で、ひと昔前の炊飯器のようだが、炊飯はもちろん、蒸し料理、煮込み料理など色々調理できる便利グッズなのだ。

3. お米1合に水10杯を入れる(まだ炊いていないお米でOK)。それから、下ごしらえが完了した豚肉、ピータン、ネギをお米の上に載せ、電鍋の中に入れる。

4. 大同電鍋のスイッチを入れ、あとは炊くだけ。

5. 20~30分ほどしたら炊きあがるので、そこからさらに10分ほど蓋をして蒸らしておく。

6. 最後によくかき混ぜ、ネギを入れる。お好みの量の塩・胡椒で味付けしたら完成!

審査員の評価

調理の手間に関しては、ピータンをつぶすのに少し手間取ったが、あとは電鍋に放り込んで炊くだけなので楽、寝たまま完成するのを待つだけ。食材は成城石井からピータンを調達してきたので、1つ100円かかってしまい、お肉も使っているのでその分費用はかかった。

味に関しては、審査員の甘党夫から「ピータンのコクが出汁に出てて、味に深みがある」「何度食べても飽きない味」と嬉しいコメントをいただいた。ただ、どうしても豚肉の脂身が入ってしまうので、胃腸炎の真っ最中や、病み上がりの時は少々刺激が強く、控えた方がよいかもしれない。

調理の手軽さ 4.5
食材の安さ 3.5
味の美味しさ 5
胃腸へのやさしさ
総合 4

日本の「卵雑炊」

対する後攻チームは、日本のやさしさ代表「卵雑炊」。風邪や病気になったらお粥を食べるというのは、日本も台湾も共通する文化だが、今回は鍋のしめとしても人気な「卵雑炊」を作ってみた。

材料(2人前)

  • 卵(1つ)
  • しいたけ(3つ)
  • ネギ(少々)
  • 炊いたごはん(1合)
  • 塩・ほんだし(少々)
  • 水(400ml)

本来なら自分でごはんを炊いて作りたいところだが、胃腸炎で疲れていたので、スーパーのごはんを買ってきた(しかも30%引き、生活感満載の写真になってしまった)。

作り方

1. 卵はほぐしておき、ネギは小刻みに切っておく。しいたけも薄切りに切る。

2. 鍋に水を入れて沸騰させたら、しいたけを入れて5分ほど煮込む。

3. しいたけに火が通ったら、ごはんと塩・ほんだしを入れてかき混ぜ、中火で少し煮込む。

4. 溶き卵を回し入れ、弱火で10秒ほど待ってからかき混ぜる。

5. 最後にネギを散らしたら完成!

審査員の評価

調理の手間は、すでに炊きあがったごはんが調達できれば楽。ただ溶き卵をふわふわにしたいならほったからしにはできず、火加減などの調整が必要だ。食材はお肉がないので圧倒的に費用がかからない。

味について、審査員の甘党夫からは「懐かしい味」「あっさりしててお腹にやさしそう」と言われたが、さっぱりしすぎたのかちょっと物足りないよう。その分、油も刺激的な調味料も入れていないので、胃腸の調子が悪くてもなんとか食べれるのが嬉しい。

調理の手軽さ 3.5
食材の安さ 4.5
味の美味しさ 3
胃腸へのやさしさ
総合 4

総合評価

対決の結果、「風味の豊かさ」と「お腹へのやさしさ」はやはり両立することができず、各観点から評価すると優劣をつけがたい。「懐かしい和風の味」と「エキゾチックな異国料理」という違う観点になるが、両方とも審査員の夫から「美味しい」をいただいたので良かった。

これからは、もしお腹の調子や体調が悪い場合は、「卵雑炊」のやさしさと和風だしのまろやかさで心身を癒し、胃腸炎が治ったばかりで、まだ脂っこい料理やお肉を食べるのが不安な場合は、お肉の旨味を感じさせる「ピータンと豚肉のお粥」を作るようにしよう。(もちろん、胃腸炎にかからず健康な状態で食べるのが一番だ)


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