台湾ドラマ『華麗なるスパイス』から学ぶ中国語と感想(第12~14話)

台湾ドラマを見て夫と中国語(台湾華語)を学ぶシリーズ、しばらく更新できていなかったが、今回は引き続き『華麗なるスパイス』第12~14話から、面白いと思った台湾の中国語表現、単語、文化とあわせて、感想を紹介していきたい。

<以下ネタバレ含む!>

第12話「推一把」

  • 台湾華語(中国語)単語:推一把
  • 発音:ㄊㄨㄟ ㄧ ㄅㄚˇ|tuī yī bǎ
  • 日本語訳:(誰かの)背中を押す、後押しする

廷恩(ティンエン)と芬青(フェンチン)の距離が徐々に近づく中、ティンエンに思いを寄せる如曦(ルーシー)は危機感を感じつつある。ティンエンの弟・天志(ティエンジー)はお兄さんとルーシーをくっつけたいと色々行動を起こすが、第12話ではそれがルーシーにバレ、「自分の男は自分で追いかける」と怒られる。

画像はすべて「極品絕配|Vidol TV」より引用

怒られた天志(ティエンジー)は如曦(ルーシー)に「我只是想要推妳跟我哥一把」(君とお兄さんの仲を後押ししたかっただけ)と謝る。「推」は日本語と同じく、元々「押す」という意味だが、慣用語で「推(Aさん)一把」と言うと、「(Aさん)の背中を押す/後押しする/手助けをする」ことを表す。さらに「推(Aさん)跟(Bさん)一把」だと、二人の背中を押してくっつけさせる、という意味として読み取れる。

例えば、誰かに悩みを相談する時は、大抵自分の心の中で答えが出ているが、誰かに勇気づけ、後押ししてほしいだけだと言われる。こういう時、まさに誰かから「推自己一把」(自分の背中を押してもらう)ことが必要なのだ。

第13話「阿娜答」

  • 台湾華語(中国語)単語:阿娜答
  • 発音:ㄚ ㄋㄚˋ ㄉㄚ|ā nà dā
  • 日本語訳:彼氏、彼女、夫、妻など、親密なパートナーのこと

台湾のドラマを見ると、時々日本語の「あなた」が聞こえてくるが、これは聞き間違いではなく、本当に日本語から来ている言葉なのだ。スラング的な位置づけなので、辞書には載っていないが、発音は日本語と同じ「あなた」。ただ意味は日本語と違い、「恋人」「愛しの人」「愛する人」のことを指す。

なぜこんな限定的な意味になったのか?ひと昔前の日本ドラマや映画では、よく奥さんが旦那さんに対して「あなた」「あなた~」と呼んでおり、その影響を受けて台湾では「旦那さん=あなた」というイメージが定着したそう。さらに「夫」から意味が広がり、性別・既婚未婚かかわらず「愛する人」を指すようになったという。

例えば第13話では、孝彬(シャオビン)が芬青(フェンチン)に対して、「ティンエンは君の『阿娜答(愛する人)』でしょ~」とノリノリでからかう。シャオビンにいじり倒されて、フェンチンがうっかりティンエンとは何もないと話すと、「ほら、やっぱり『阿娜答』」だ~」と囃し立てる。うるさいけどやっぱり憎めないやつだ(笑)

ちなみに調査によると、現代の日本社会で夫のことを「あなた」と呼ぶ女性は10%未満らしい。「あなた~」と呼び、玄関でスリッパを揃えて夫を出迎えるシーンが、台湾人の日本夫婦に対する典型的なイメージだったが、この光景も昭和の歴史になり、令和新時代には存在しなくなるのだろう。

第14話「性騷擾」

  • 台湾華語(中国語)単語:性騷擾
  • 発音:ㄒㄧㄥˋ ㄙㄠ ㄖㄠˇ|xìng sāo rǎo
  • 日本語訳:セクハラ(セクシャルハラスメント)

令和時代に少なくなりつつ(意識されつつある)こととして、「セクハラ」「パワハラ」などが挙げられる。台湾では日本ほど多くないようだが、友人の話を聞くとやはりセクハラが発生する職場があるようだ。

セクハラは台湾中国語で「性騷擾」という。「性」はセクシャル、「騷擾」は嫌がらせ、ちょっかいを出すという意味で、英語のハラスメントを表す。

ここから第14話のクライマックスを見ていこう。7日間の契約が終わり、無事ラ・ミュールから卒業した芬青(フェンチン)は廷恩(ティンエン)や夜市の仲間たちと打ち上げに行く。お互い名残惜しく感じているらしいが、二人とも「残りたい」「残ってほしい」となかなか言い出せない。

やけ酒を飲みすぎたのか、ティンエンは急に理性を失い(?)、フェンチンにキスをしてしまう!!!キスされたフェンチンはもちろんビックリし、「私のファーストキスだったのに…」と呟く。ティンエンも我ながら驚いたようで、「我也是第一次對一個女孩子這麼沒有禮貌。全是因為你的關係。」(私もはじめて女の子に対してこんな無礼なことをした。すべて君のせいだ)と、紳士的なのかよく分からないことを言い出す。(個人的にはこのセリフがツボにはまって爆笑した)

そしてフェンチンは「你是職場性騷擾吧(あなたは上司なんだから、これはセクハラでしょ?)」と言うが、ティンエンは「もう契約期間は終わったし、社長と部下の関係でなくなるから、職場のセクハラにはならない」と寂しそうに言う。

普段ならもっと毒舌にやり合う二人だが、さすがにこの時はお互い寂しそうで毒が吐けなかった。

ティンエンとフェンチンは一体いつになったらくっつくのか?誰かがこの二人をくっつけるのか?「誰會推廷恩跟芬青一把呢?」続きはまた次回!

▶『華麗なるスパイス』から学ぶ中国語と感想シリーズはこちらから


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