今回は、ほろ苦い味がくせになる「泰山 仙草蜜」をご紹介したいと思います。
スイーツなのに苦いの?と不思議に思われるかもしれませんが、台湾には漢方を使ったスイーツがいくつかあります。
その内の一つが、仙草という植物をゼリーにした仙草ゼリーです。台湾で芋圓を食べたことがある人であれば、芋圓の上にのった黒色の仙草ゼリーに覚えがあるかもしれません。
体質によりますが、仙草ゼリーには解熱・利尿効果があるため、体が火照ったり、にきびができやすい人におすすめです。
今回は、そんな漢方スイーツ「仙草蜜」をご紹介したいと思います。
仙草の効能
仙草は、日当たりがよく水はけの良い、気温20-25℃以上の亜熱帯で育つ植物です。台湾では、新竹県、苗栗県、桃園県などを中心に栽培されています。
仙草には、体の中にこもった余分な熱や水分を取り除く効果があるとされています。
そのため、夏場の暑い日には暑気払いや熱中症予防として効果的です。私のように体温が高く、常に体がほてっている人にはよさそうです!!
仙草には解毒作用もあるため、にきびや吹き出物などにもよいとされています。
また、仙草ゼリーは、タピオカと比べてカロリーも低くとってもヘルシー。台湾の衛生福利部食品營養成分資料庫によると、それぞれのカロリーは以下の通りです。
- タピオカ: 362kcal / 100g
- 仙草ゼリー : 19kcal / 100g
このように仙草ゼリーは低カロリーで、甘いものが食べたいけれどもカロリーが気になる方にもおすすめのスイーツです。
お供え物としての仙草蜜
「泰山 仙草蜜」の裏面を見ると、かわいいアイコンとともに、以下の記載があります。
- 火鍋とベストマッチ
- レクリエーション、おでかけや旅行に
- 低カロリーでおやつに最適
- 暑さを鎮め、渇きを止める
- 清涼、火照りを解消
- 安全祈願(拜拜のお供えものに使う)
なぜ安全祈願?と思われる方も多いと思います。実は、台湾のお参りである「拜拜」の際、神様へのお供え物として仙草蜜は人気があります。
この背景として、新竹にある交通大学附近の土地公(道教の土地の守り神)が、大の仙草蜜好きと言う話があります。
この話の元々のきっかけは、交通大学の大学院の受験を控えていた学生が、夏に解熱もできてお年寄りにも飲みやすい仙草蜜をお供え物として、土地公にお参りしたところ、夢の中で仙草蜜を飲む土地公が登場し、その後無事交通大学にも合格しました。この話が広まり、台湾ではお参りの際に、仙草蜜がよく用いられるようです。
仙草蜜を実食
それでは仙草蜜を実食していきましょう!
小さい粒状の仙草ゼリーがたくさん入っているため、よく振ってから飲むようにしましょう。
仙草ゼリーだけだと少し苦いのですが、仙草蜜は蜂蜜のシロップがはいっているため、甘味と苦みのバランスが丁度よく、すっきりとした飲み口です。仙草が持つ、ハッカやミントとは一味違った薬草の独特な香りは、好き嫌いがわかれるかと思います。ただ、甘い物や辛い物と合わせて飲むと、口の中がさっぱりとして相性抜群です。
ただ、コーンポタージュ缶のコーンのように、どれだけしっかり缶を振ってもゼリーが缶の中に残ってしまうのは玉に瑕です笑
特に体が火照りやすい人にはおススメなヘルシーな漢方デザート「仙草蜜」。みなさんもぜひお試しください!