結婚生活の日常から見つける小確幸【＆中国語単語3選】

睫毛倒插

「結婚の決め手は？」「結婚したきっかけは？」

結婚してからよく聞かれる質問に、明確な答えが未だに見つからない。「土砂降りの中、傘を差さずに走ってきた彼をみてびびっと来た」「山奥で迷った時に自分を探し出して助けてくれた」など、ドラマや小説さながらのロマンチックな瞬間を語れたらいいなと思いつつ、そんなドラマティックな人生を送っていないので、もちろんそんなエピソードはない。

でも最近、「電流が走るような感動した瞬間」を体験した。

本当に日常的な些細な出来事だが、ある日の休日、目に違和感を感じたので鏡を見たら、なぜか瞼の裏側からまつげが生え、眼球に突き刺さってしまっている。いわゆる「逆さまつげ」だ。

休日なので病院も開いておらず、こんなことで救急外来にいくべきかと夫と相談し、まずは自分で抜いてみることに。ただ、いざピンセットを目に近づけると手が震え、怖気づいてしまう。そんな具合にあたふたしていたら、夫が「抜こうか。行ける気がする」と言い始め、手術台に載った気分で自分の目とピンセットを夫に託す。

すると、最初は怖がっていた夫だが、無事に逆さまつげを抜くことに成功！この瞬間に、「あっ、結婚して本当に良かった」という考えが脳内を駆け巡る。別にドラマティックな出来事でなくてもよい。「ありふれた日常の幸せ」の意味を少し実感できた。

馬桶

もう一つ、最近の生活で感動したことがある。

夫の誕生日を祝う日、午前中に図書館まで一人で外出した際、LINEで夫から「トイレが詰まってしまった」と言う連絡がきた。

急いで家に帰ると、「トイレが詰まって汚いものも上がってきてしまったので、とにかく見ない方が良い」と言われ、結局夫が修理業者を呼んで直してもらうまで、私は一度も事件現場（？）を見ることがなく、どれくらい大変な状況だったのかも目撃することがなかった。

当日は夫の誕生日祝いでお寿司を食べる予定だったのに、夫に大変なことを対応してもらい申し訳なかったが、夫が「見たらきっと食欲がなくなるから、見ない方が良いよ」と言ってくれたので、ご厚意に甘えてしまった。後々よく考えたら、ここまで自己犠牲をして、機嫌も損なうことなく対応してくれるなんて、本当に聖人のような人だなと思った。私は口下手なので、文字化して改めて感謝したい。

備孕

「子供を産むか産まないか」「キャリアの中断」「妊活の時期」「無痛分娩」「里帰り出産」「不妊治療」など、結婚したら多くの情報が押し寄せてきて、悩む女性も多いだろう。しかも最近は新型コロナや海外渡航制限もあるので、国際結婚の立場からしたら不安が多い。

もちろん私も色々悩んでしまい、母親と電話する時に、もじもじしながらも「もう少し自分や夫婦の時間を楽しみたいけど、手遅れにならないかが心配」「もし産んだとしてもキャリアとの両立ができる自信がない」「そもそも痛そう」……など、子供じみた質問をしてしまった。

すると母親は少し時間をおいて、「あなたが心配していることは分かる。でも私はあなたを産んでから一度も後悔したことがない」「もちろん自分の時間はたくさん減るし、ワンオペ育児で大変だったけど、週末の落ち着いた午後に、ふとあなたに目を向けると、『本当にかわいいな』と感動し、とても幸せだった」と教えてくれた。

出産を経た先輩方、ドラマや映画、小説でも、同じような体験談を聞くことがあるが、いつも一般論として聞き流していた。それなのに、自分の母親が話しているのを聞くと、感動や安堵の気持ちが込み上げて、思わず泣いてしまった。

結婚と自分が生まれたことをきっかけに、母親は大好きだった仕事を辞めて、言葉もよく通じない異国で暮らすことになった。自分の夢を諦めて、家事や育児に日々追われるようになった。子供の頃から私はずっとそう思い、申し訳ない気持ちも抱いていたが、母親は後悔なんてしていなかったのだ。しいていうなら、ワンオペ育児をせざるを得ない環境が問題であった。

自分の長年の思い込みと独りよがりの罪悪感から解放され、ふんわりと柔らかい心になれたので、今の気持ちを記録しておきたいと思った。

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