『不良執念の破壊者』人間の執念を解放させる超能力高校生を描く台湾ドラマ【あらすじ、登場人物、感想】

※一部ネタバレを含みますのでご留意ください。

台湾ドラマ『不良執念の破壊者』(原題『不良執念清除師』、英語タイトル”Oh No! Here Comes Trouble”)が2023年4月15日から台湾のテレビ局八大戲劇台とiQIYIで配信開始。日本からiQIYIでも見れたので早速視聴しましたが、毎週更新されるのが待ち遠しく、現時点で今年で一番面白い台湾ドラマだと思っています!

生死を彷徨う事故をきっかけにお祓い系の特殊能力を身につけた不良っぽい高校生が、女性警察官と医学生と一緒に事件を解決していく話。お祓い系ではあるものの、いわゆる「怨霊」「幽霊」ではなく、「人間の執念が具現化したもの」という設定と、書道×超能力という組み合わせが斬新だし、笑いもあり感動もありで、シーズン2も制作してほしいです。

『不良執念の破壊者』のあらすじ

少しチンピラ風貌でよく誤解される高校生の蒲一永(ポー・イーヨン)は、生死をさまよう交通事故で昏睡状態にり、ようやく目覚めると超能力を身につけていた。

他の人が見えないような「執念」が見えるようになった蒲一永(ポー・イーヨン)は、新米警察官の陳楮英(チェン・チューイン)、学校の秀才で因縁の仲である曹光硯(ツァオ・グァンイエン)とともに色んな事件を解決していく。

▼予告

『不良執念の破壊者』の登場人物 / キャスト

※画像は公式Facebook「不良執念清除師」から引用しました。

※ネタバレを含みますのでご留意ください!!!

蒲一永(ポー・イーヨン)/ 演:曾敬驊(ツェン・ジンホア)

【不良少年】

不良のような風貌だが、ちょっと抜けていたり、中二病で純粋(お馬鹿?)なところが憎めない。

実際は繊細で優しく、事故をきっかけに目覚めた超能力と、得意な書道を活用して世の中の人々を救っていく。

陳楮英(チェン・チューイン)/ 演:宋芸樺(ビビアン・ソン)

【新人警察官】

上司に対してもずかずかと物言いをする態度が大きい新人女性警察官。先輩や同僚からは「一趴」(中国語で1%の意味)と呼ばれるが、1%の人だけが落ちると言われる警察官の試験で不合格になったため。

蒲一永(ポー・イーヨン)と出会ってから、一緒に怪事件を解決していくようになる。

ちなみに先輩の崔兆萬(演:侯彥西 / ホウ・イェンシー)は、名前が兆と萬で「一趴 1%」と対照的。

曹光硯(ツァオ・グァンイエン)/ 演:彭千祐(ポン・チエンヨウ)

【秀才医学生】

蒲一永(ポー・イーヨン)の高校の同級生。成績優秀かつ顔面偏差値も高く、万人から好かれるタイプだが、蒲一永(ポー・イーヨン)とはウマが合わず何かとトラブルが発生する。

大学に進学してから予期せず蒲一永(ポー・イーヨン)と再会し、一緒に事件を解決していく。

葉寶生 / 演:楊謹華(シェリル・ヤン)

【ガッツのある母親】

蒲一永(ポー・イーヨン)の母親。美容師として働く。辛い出来事を経験しても明るく強く振舞い、息子を激励しつつ、時にはゲンコツ(!)を使いながらも暖かく見守る。

女優の楊謹華(シェリル・ヤン)は、役作りのために自らそばかすを追加するようリクエストしたらしい。

ゾンビ / 演:姚淳耀(ジャック・ヤオ)

【1~3話 ゾンビ事件】

川の中に潜む執念に憑りつかれて動けるようになったゾンビ。

蒲一永(ポー・イーヨン)にくっついて「幫我」(助けて)と言ったり、「あなたから離れないのは、あなたが大好きだから」と喋るあたりが謎に燃える。こんなに癒されるゾンビは初めて!

解剖学のご献体 / 演:范少勳(フェンディ・ファン)

【4~5話 刺青仕女事件】

医学部の解剖学での献体。名前も出自も分からず、背中にある古代中華風女性の入れ墨だけが手掛かり。

台湾では解剖学における献体は「大體老師」(ご遺体先生)と敬意を込めて読んでいる。

最期に名前(林永川)が判明した彼は、生前は教師になるのが夢で、その夢は叶わなかったが、亡くなった後は異なる形で「先生」になれた。

刺青仕女 / 演:黑嘉嘉(ヘイ・ジャアジャア)

【4~5話 刺青仕女事件

中国古代風の服装と髪型をした女性。正体は范少勳が演じる男性(林永川)の背中に入れられた刺青。

ゆっくり喋るテンポと、自惚れすぎる発言がツボにはまる。「未完成品だが、私はこれで十分美しい」などの発言は、美しすぎる囲碁棋士・黑嘉嘉が演じているので許せる。

余鎮元 / 演:鄭元暢(ジョセフ・チェン)

【5~7話 標識子供誘拐事件】

息子を事故で失う父親。子を愛するあまり、また罪悪感から誘拐犯となってしまうが、誘拐したのは道路上のあの子供の標識(!)

このエピソードで蒲一永(ポー・イーヨン)が話した「最期の辛い記憶だけ覚えがちだが、その前の素敵な思い出の方を忘れないで」という言葉は一生覚えておきたい。

歩道パパ / 演:鄭人碩(チェン・レンシュオ)

【5~7話 標識子供誘拐事件

子供を守る歩道の守護神。最初「誰?!」と訳わからなかったが、日本でもよく見る「歩行者専用」の道路標識で、大人が子供の手をつないで歩くあの大人が守護神になったのだ。

いつも連れている子供が、我が子を失った余鎮元に連れ去られたのだが、アニキみたいでちょっと怖い(笑)

何守堂 / 演:鍾欣凌(チョン・シンリン)

【7~9話 人形娘事件】

手芸品屋さんの店長。行方不明になった娘を思うあまり、等身大の娘とそっくりな人形を作り店頭に飾る。

最初は執念が強すぎてちょっと恐怖も感じたが、最後に意外なことが分かって、お母さんも救われて良かった。鍾欣凌(チョン・シンリン)はコメディの印象が強かったので今回の演技は新鮮だった。

人形娘 / 演:馬瑋伶(Weiweima)

【7~9話 人形娘事件】

何守堂が作った娘にそっくりな人形。娘を思う気持ちが執念となって人形に命を宿してしまう。

何守堂の強すぎる思いから逃れようとするも、徐々に愛情を求めるようになる。曹光硯(ツァオ・グァンイエン)が彼女にメロメロなのが面白い。

女優の馬瑋伶(Weiweima)は初めてみるが、台湾の女子グループ「PER6IX 」のメンバーで、なんと名門大学の清華大学に在学中らしい。

林靜美 / 演:季芹(ジー・チン)

【7~9話 人形娘事件】

綺麗で控えめな雰囲気の女性かと思いきや、実は嫉妬深く、何守堂や彼女の娘、周りの人に対して良く思っていなかった。

何守堂の娘を結果直接的には殺害していないが、彼女が行方不明になり、被害に遭うことの元凶でもあるだろう。旦那さんは素敵な人だった。

楊宇 / 演:Nonkul(ジー・チン)

【10~11話 双子事件】

双子のお兄さんと子供の頃から虐待され、トラウマを抱える。

お兄さんは彼を守り続けるが、ある日ひどくお父さんから殴られ、その後被害に遭い命を落としてしまう。ただ、弟を守りたいという強い気持ち(執念)がこの世に残ってしまう。

タイドラマを見ていないので分からないが、演じるのはタイの有名な俳優のようで、話題になった。

蓮花ばあさん / 演:呂雪鳳(ルー・シュエフォン)

【千年も続く執念】

最初から何度も影だけ登場し、てっきり悪者で、蒲一永(ポー・イーヨン)のお父さんやお爺さんを殺めようとしたかと思っていたが、物語の後半から実は違うことが分かる。

最後は彼女のおかげで蒲一永(ポー・イーヨン)の居場所をみつけられて良かった。そしてお爺さんとのシーンも切なくも尊かった。

莊和真 / 演:張軒睿(デレック・チャン)

【パティシエ男子】

明るい子犬系男子で、新人警察官の陳楮英(チェン・チューイン)が悩んでいるときにヒントをくれたりする。

パティシエでよくケーキやスイーツを作ってプレゼントしてくれるが、陳楮英(チェン・チューイン)はスイーツ嫌いでよく断る。実はあんなことやこんなことをした人で……、許せない!

『不良執念の破壊者』の感想・見どころ

「書道×執念退治」という斬新な題材

主人公の蒲一永(ポー・イーヨン)は不良っぽく勉強も苦手で、漫画家になるのが夢なのに才能がないですが、お爺さん譲りで書道が非常に上手い!「見えないもの」が見えて退治するようになってからも、書道の才能を駆使して他の人も見えるようにしたり、心を込めて書道でメッセージを書いて「執念」の化け物を送り出したりします。

このように、「書道」をドラマや映画で描いているのも斬新だし、「見えないもの」が怨霊や幽霊ではなく、嫉妬・悲しみ・後悔・怒り・忘れられない思いなどの人間の「執念」であることも新しい設定だなと思いました。

そのためか、お祓いをして悪霊退治をするイメージと似ていますが、登場するのが幽霊や怨霊ではないので、みんな可愛らしい一面があり、そこまでホラー感は強くなかったです。

主要キャラの名前と書道の関わり

事件を解決する主要登場人物三人の名前にも、書道と関連するキーワードが潜んでいます。

  • 蒲一(ポー・イーヨン):「永」は「永字八法」という書道の基本技法から。「永」の一字ですべての文字に共通する八種の筆法が含まれるというもの。また、「一」も書道の一番基本なので、「一永」は基本中の基本を暗示しているだろう。
  • 英(チェン・チューイン):「楮」は書道用紙の原料。
  • 曹光(ツァオ・グァンイエン):「硯」は墨を水で磨るために使う文房具。

警察官・陳楮英(チェン・チューイン)の書道用紙を土台に、医学生・曹光硯(ツァオ・グァンイエン)の硯で墨をしっかり磨き上げ、最後に大御所の蒲一永(ポー・イーヨン)の技法「永字八法」で執念や人々を救っていく情景が浮かび上がります。

公式Facebook「不良執念清除師」より

主演の曾敬驊と彭千祐の芸術的才能

蒲一永(ポー・イーヨン)を演じる曾敬驊(ツェン・ジンホア)は、ドラマ内で書道を披露するシーンが多くありますが、すべて本人が沢山練習して、自ら書いているとのこと。字が本当に美しくてプロ意識に驚きました。

公式Facebook「不良執念清除師」より

また、医学生の曹光硯(ツァオ・グァンイエン)を演じる彭千祐(ポン・チエンヨウ)は、ドラマ『罪夢者』で有名になった俳優。本ドラマ内では全く芸術的な才能がないですが、本人は台湾芸術大学出身で芸術作品の創作もしており、このドラマをテーマにした展示会も開きました。才能がありすぎますね。

参考:《不良執念清除師》主題特展開幕!彭千祐帶領曾敬驊跨界搞藝術 | stylemaster

「光合作永」の仲良すぎる関係性

蒲一永(ポー・イーヨン)と曹光硯(ツァオ・グァンイエン)は高校時代だと敵のような関係性でしたが、奇遇にもお隣同士になり、一緒に「執念」の事件を解決するようになってからは、ぶっきらぼうな態度をお互いとりつつも、徐々に無くてはならない大切な存在になっていきます。

そんな二人の関係性は「まるでカップルだ」「ツンデレで可愛い」とネットでも話題に。二人の名前から一文字ずつ取り、「光合作永」(中国語の光合成「光合作用」とのダジャレ)と呼ばれています。

私も二人の面白い関係性が大好きで、何度か見返しましたが、特に以下のシーンが好きです。蒲一永(ポー・イーヨン)の不良に見えるもおバカで子供っぽい一面と、曹光硯(ツァオ・グァンイエン)の秀才に見えるも毒舌でツンデレな一面がたまらないです。

◆曹光硯(ツァオ・グァンイエン)が蒲一永(ポー・イーヨン)のために滷味(台湾風煮込み)を選ぶシーン

「二人はどんどん似てきているね」とお父さんに言われて怒るのに、「これは苦手」「小さめの方が良い」「卵は薄切りに」「野菜も入れて」など、好きなものと切り方・種類を細かく覚えている!私ですら夫の好みここまで細かく覚えていない(笑)

蒲一永(ポー・イーヨン)と曹光硯(ツァオ・グァンイエン)が偵察のために遊園地に行くシーン

行く前に「何の学習にもならず時間の無駄だから嫌いだ」と文句を言っていたのに、一番はしゃいで遊ぶ曹光硯(ツァオ・グァンイエン)がギャップ萌え~。それを不可解に見ている蒲一永(ポー・イーヨン)も捜査とはいえ、何だかんだ沢山遊んで仲良い。

さらには、ネット情報によると、曹光硯(ツァオ・グァンイエン)がリュックにつけているぬいぐるみストラップは、蒲一永(ポー・イーヨン)がUFOキャッチャーで取ってあげたものだそう?!

そんな二人を演じる曾敬驊(ツェン・ジンホア)と彭千祐(ポン・チエンヨウ)は、プライベートでもバッタリ同じ服を着てしまった日があったようで微笑ましい。

https://twitter.com/ruiruiyu/status/1658800231633543169?s=20

成長するためには、正しくしっかりお別れをすることが重要

本ドラマではは、亡くなった人がこの世に残された人に対して思い残した思い、すなわち「執念」が多く登場します。自由になりたい思い、1人になりたくない思い、亡くした子を忘れられない思い、大切な人を守りたい思いなど、皆が抱く執念は人それぞれです。

特に大切な人を亡くした場合、後悔・罪悪感・悲しみ・無念など様々な「執念」が渦にようになり、残された人を包みますが、「執念」は決してマイナスな感情だけでなく、「愛」が根っこにあります。

私もドラマを見ながら、自分が抱く「執念」という負の気持ちを正しく認識し、しっかりお別れをしてあげることの重要性を、数々の事件を通して学びました。

特に最後に、蒲一永(ポー・イーヨン)は自分の執念である父親にようやく会うことができ、できなかった夢や将来の相談を、お酒を飲んで腹を割って大人のように打ち明けることができました。このシーンではこの半年で一番号泣しましたが、こうしてしっかりお別れをすることで、悲しい思い出だけでなく素敵な記憶も心に秘めて、勇気を持って生きていくことができるのでしょう

公式Facebook「不良執念清除師」より

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